みのり
先日、実家から送られてきた荷物に同封されていた写真です。
実家は、米農家です。新潟県長岡市です。
中越地震から、10年が経ちました。
全村避難を余儀なくされた旧山古志村に隣接する地域です。
ですので、被害もかなりありました。一時孤立もしました。
実家は半壊で済みましたが、1カ月半避難所暮らしをしました。
あちこち地滑りがあり、また水脈も変わったようです。
何代も大切にしてきた田んぼも被害をうけ、2年お米を作ることが
出来ませんでした。
兄は、これを機会に減農薬のお米作りに挑戦しました。
朝早く、仕事前に草取りを毎日。
兄曰く
「俺達はもういいが、こども達(私のこども)は、先が長いのだから
なるべく体に良い物をたべさせてやりたい。」
そうやって愛情を込めて作られたお米は、とても美味しかったです。
その後起きた東日本大震災。
直接の被害は無かったのですが、翌春、雪解けとともに、田んぼに向かう道路が
地滑りにより無くなってしまいました。
中越地震の時に出来たひずみが、東日本大震災の影響を受けたようです。
また、お米を作れなくなった、と思いましたが田んぼは無事だったので
昔使われていた細い山道、軽トラ1台がやっと通れる、しかも父にしか運転出来ないような
山道を通って、家族と頼まれている分に、あと少しの作付ができました。
昨年から道路の原状復帰の工事は始まっていますが、再来年までかかるそうです。
あと2年は、苦労しなければいけません。
山間地域というより、山頂地域で作られるお米は、空に近いせいかとても美味しいです。
特Aクラスです。
実家のお米を食べるのが当たり前で、他のお米を食べたのは、送ってもらうのが
遅くなってスーパーで買った時と、引っ越しの時、引っ越し屋さんからもらった
無洗米を使っていた2回だけ。
送られてきた写真をみて、本当にありがたいな、とつくづく思いました。
自然が相手なので、苦労の連続です。
同じ事をしろと言われても、私には出来ません。
出来るのは「ありがとう。おいしかったよ。」と言うだけ。
こども達も「おじいちゃんのお米が、一番おいしい!!」とわかってくれるといいな。
まだまだ、頑張ってください、お父さん!お兄ちゃん!
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